ありがとう!TVガイド17号 誌面連動企画インタビュー 佐々木 健二さん

2026年8月20日

- 佐々木先生のこれまでの経歴を教えていただけますか
佐々木弁護士(以下称略)
 中央大学法学部を卒業し、それから苦節8 年、司法試験に合格しました。七転び八起き、文字通りでございます。その後は東京弁護士会に所属しています。恩返しということで中央大学の非常勤講師、弁護士会の活動で常議員という役職、簡易裁判所の司法委員として和解のお手伝いをしています。世田谷に住んでいるので、世田谷文化財団から評議員を頼まれ、そのつながりで人権擁護委員も務めています。

- 最初どのような弁護士を目指されていましたか?
佐々木
 もう志なんてなかったです。ただ、やはり自由の職業がいいと思ったんです。おかしいものはおかしいと、どうしても言わないと気が済まないところがあって。そういう人が生かされる職業って弁護士ぐらいしかないじゃないかと。最近例えで出すのは、大人になっても「王様は裸だよ」って言える、それが自由じゃないかなって思います。言っちゃったら明日はないよという上からの圧力とかもなく、しがらみなく「なんで」って言える、「それおかしい」ということを言えるんですよね。

- そういう流れで人権擁護委員をやられているのですか?
佐々木
 自由を守る。やはり社会で弱い立場の人たちに寄添う、あるいは子供たちを育成する、そういうことは僕らの自由とつながると思います。

- 現在の専門分野は?
佐々木
 町弁という市井のどこにでもある小さな事務所で、普通の市民の方々が相手の仕事が多いです。たまたま裁判所から信頼していただいて声をかけていただいた事件のつながりで成年後見事件も多くやっています。その他に相続の事件、不動産は常時取り扱っていますね。売買、賃貸借、契約関係も。

- この10 年で変化を感じていることはありますか?
佐々木
 高齢者絡みの事件がやはり多い。人口構成が高齢化していますから。成年後見もそうですし、その方が亡くなれば相続が発生する。その他に相続財産清算人というのを裁判所から頼まれてやることがあるんですけど、それも孤独死で相続人がいない場合です。高齢ドライバーの問題もあります。だから高齢者絡みの話は多いんじゃないかと思います。

- コンプライアンス、隠蔽の問題についてお聞かせください。
佐々木
 商標違反やM&Aだったら独禁法に違反するかとかそういう高度な話はもう専門家に聞くしかない。その他の会社内部の人的な問題ですよね。隠蔽、検査偽装だとかをするような会社というのはノーと言えない、失敗を許さない風土がある。そういう土壌から内部告発が出てくる。

- 内部告発は機能するんですか?
佐々木
 機能する場合としない場合があります。だからマスコミにリークするんでしょうね。結局そういう土壌の会社では辞めていく人から仕返しをされる。

- 職場で働く人たちが、人権が守られるような職場というのはどういう職場だと考えますか?
佐々木
 みんなで情報を共有する。そうすることによってその人の責任が軽くなる。みんなで共有しているからみんなでやろうとするんですよね。分業よりはもう情報共有の方が僕はいいと思う。共同責任も出てくるし成果も分かち合える。いろんな知恵がみんなから出てくる。自分の好奇心も湧いてくる。いわゆるプラスの連鎖が出てくるんですよ。

- 依頼人との関係づくりで意識していることはどのようなことですか?
佐々木
 信頼関係という問題と弁護士の責任という問題、この二つがあります。コミュニケーションはとにかく取りたい。とにかくどんなことでもいいからコミュニケーションをとることによって情報共有しやすくなります。そのために私がすることは、まず偉ぶらないということ。一生懸命話を聞く姿勢を持つ。もう一つは、情報共有のための説明義務を果たすということです。重要なお話を聞いたら、これこれこういう事案で、こんなこういう問題です。解決はこうしましょう。いかがですか?と。そういう戦術的な話をすると、ご本人自身の理解が伴ってくる。あとは明朗会計にして、わかりやすく。

- 弁護士としてのやりがいを聞かせてください。
佐々木
 その人の困っている気持ちとか、事件を解決してあげて、その人の生活を安定させてあげる、気持ちを晴らしてあげる。その人の人生を共に喜び、苦しみというのを共有しながら。情報を共有するってことは共闘するってことになりますよね。依頼者と共闘できて楽しい。その時はハマったなという感じがしますね。どんなに失敗しても、どんなに窮地に追い詰められても、最後まで逃げない。後悔するから。とにかく最後まで万策尽くす。依頼者には僕逃げないからって言います。

- ありがとうございました。

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